年代ごとに必要な費用

前項のようにいろいろな費用を合計したのが人生費用ですが、では具体的には金額は幾らになるのでしょう。
データとして、総務省の統計「家計調査2014年」があります。ここから年代ごとの家計支出額をベースに、人生を逆算的に費用残高を計算できます。モデルは二人以上の世帯、女性の平均寿命「86.88歳」を寿命とした場合での計算です。
まず30代です。この世代の家計支出月額が約26万8千円となっており、人生費用の残高は1億9,824万円です。まだ若いので約2億円も必要なのです。子供が生まれてマイホーム購入を検討する年代なので、住居費が特に大きくなっており、個度のも教育費も増えてきます。結婚費用、出産前後費用も人によっては含まれてくるでしょう。「ゼクシイ結婚トレンド調査2014」によると結婚に関する費用は約203万円となっています。
次は40代です。この年代の家計支出月額は約32万3千円で、人生費用の残高は1億6,608万円です。子供が成長し、食費、水道光熱費、被服費など基本的な生活費が大きくなっている年代です。特に教育関係費は月額約4万円もかかります。
これが50代になると、家計支出月額は約34万6千円になります。50代の10年間で4,152万円となり、60代の費用残高は1億2,732万円です。この年代の家計支出で特徴的なのは、交際費、仕送りなど「その他の消費支出」がかさむことで、約8万3千円もあります。これをある程度抑えられるなら、費用は若干減りますね。
60代は基本的にリタイアメントライフに入っているわけですが、大きなライフイベントはなくても、人生費用は夫婦の終焉までかかります。ちなみに60歳以上の平均家計支出月額は2人以上世帯では約26万8千円となっています。こうして約2億円というお金がかかるのです。